自炊力を上げるs

これは何

自炊力を上げるための作戦を書きました。

自分語り

よく「自炊力が低い」という趣旨の意見を受けるが、おそらく人々の想像している範疇を越えて僕は料理ができない。何故なら料理ができなくても死なないからだ。

チャーハンを作れば「それはチキンライスだろ」と指摘され、野菜を切れば「どうやって切ったらその形になるの?」と言われた。このような発言は相手を傷つけるので止めた方が良い。

このような事例は調理だけに留まらない。炊飯器の使い方がわからず保護シートごと炊飯したり、枝豆は茹でて食べるということを知らずに生で食べて不味すぎて吐いたりした。

どうしてこうなってしまったのか。責任者は誰か。

最近スーパーで買い物をしているとき、ふとその理由が思いついた。即ち、料理に対する観察意欲が低すぎるのだ。

いくつかの例を挙げてみよう。麻婆豆腐という料理がある。麻婆豆腐は美味しいので好きだ。しかし、麻婆豆腐を食べるときに、この料理の豆腐以外の構成要素が何か思考するステップが失われているのだ。味付けは何か?どうやってとろみを出しているのか?他に入っている食材は?そんなことはどうでもいいことだ。何故なら麻婆豆腐を作れなくても人生に困らないからだ。

ではチンジャオロースはどうだろう。細く刻まれた野菜が混ぜ合わされて味付けされた料理だ。しかし、よく考えてみると具体的にどんな野菜が入っているのか気にしたことがない。そのため、チンジャオロースは野菜料理という以外の知識が無い。同様に、チャーハンに含まれている野菜が何か、フルーツポンチに含まれている果物が何か、といったことを意識したことがない。意識したことがないので知識が無いし、自分では作れない。

こういう態度で生きていると、非常に悩ましい事態に遭遇することがある。それはスーパーでの買い物だ。

スーパーにはたくさんの食材が売られている。夕飯は何を作ろう?明日の朝ご飯は?選択肢が多すぎて何を買おうか迷ってしまう人もいるだろう。しかしこちらは違う。選択肢が少なすぎて何も買えないのだ。というのも、先述の通り冒険心も想像力も枯渇しているため、自分がこれまでに調理したことがある食材以外を買えないのだ(買っても使わないので腐らせる)。

キャベツやモヤシ、長ネギはいい。火を通して鶏がらスープやごま油、塩コショウを乗せておけば食べられる。

だがニンジンはどうだろう。薄い輪切りにして火をじっくり通して……何で味付けすればいいのか?全くわからない。想像する気力もない。

ならピーマンはどうか。半分に切って中の種を取り除いて焼いて……その次は?想像できない。ピーマンを使った料理が思いつかないのだ。単体で食べようにも、そのまま食べたら苦いだろう。詰みである。

このような理由でほぼ全ての食材が購入候補から消滅する。このため、食材を買いに来たのにスーパーを1周して何も買わずに帰るという異常事態が頻繁に発生する。べつにそれでも死なないが、いささか不便である。

このような生活態度は「社会不適合者だから」と言い訳できるが、いつまでもそうしているわけにもいかない。いよいよこの事態に対処しなければならないときが来たようだ。

食材を理解する

上記の問題に対する解決策として、まずは食材単体を用いた料理を作れるようになるべきだろう。例えばピーマンならピーマンの切り方や味付け、しらたきならしらたきの食べ方を調べて実践する(でもしらたきは美味しくなさそうなので食べない)。これを繰り返すことで様々な食材を日々の食生活に取り込めるようになるはずだ。

というわけで9月は以下の目標の達成を目指す。

未検討の食材を毎日1つ買い、調理する。

これができれば、スーパーで異常行動せずに済むようになる――と思う。とはいえ、2回目のワクチン接種後に予測される副反応や、その他諸々の予定によって毎日実践するのは困難な気がするのでほどほどに頑張る。

というような試みを既に何度も行っているので、今回も途中で挫折するだろう。それも人生。